「誰のために」「何をしたいのか」

就活シーズンということもあり、
最近、「ノマド」「フリーランス」などのキーワードが多く見られ、
仕事のスタイルに関する話題がソーシャルメディアなどで賑わっています。
自分も普通の会社員ではない道を選んでいるので、
現時点で思ったことなどを書いておこうかと思います。
仕事は多くの場合、誰かのために価値を提供してその対価をいただくものであるので、
時流を把握した上で、「誰のために(時にそれは不特定の大多数である場合もある)」「何をしたいのか」を決めれば自ずと所属するべき組織や仕事のスタイルは決まってくると思います。
もちろん時と共に世界も自分も変わっていくので、
それは変わっていって良い、むしろ変わっていくべきものです。
もし誰かのために生きたくないという人がいるとしたら、
いわゆる「一般社会」では生きて行けないでしょう。
(一般ではない生き方も、例えば「人から奪い続けて生きること」などがありますが…)
変わらない価値観と、変わっていく価値観
「不易流行」の記事でも書きましたが、
人が歴史を重ねていく上で、変わらないものと、変わっていくものがあります。
生活の多様化にあわせて、人それぞれの価値観については特に近年大きく変わっています。
価値観が多様な現代において、
自分の「正しい」が人にも通用するだろうという思い込みはとても危険です。
異なる価値観を持っている人と出会ったとき、
(1)拒絶して、同じ価値観の人とだけ交わる
(2)説得や啓蒙などをして相手の価値観を変えることで共存する
(3)違いを受け入れて、お互いの価値観を変えない形で共存する
(4)自分の価値観を変えることで共存する
という選択肢があるでしょう。
これらに関しても、どれが正しいという基準は無く、自分で決めるべきことです。
「誰のために」「何をしたいのか」に基づいて考えれば、
自ずとどの選択肢を採るべきかは決まるはずです。
逆に、多様な価値観に流されて、何が正しいのかと見失うこともあるでしょう。
自分を見つめ直せと言われてもうまくできない場合もあります。
そんなときは、人間が古くから培ってきた道徳・文化などに対して、
謙虚に向きあってみることも必要だと思います。
社会全体が幸せになるにはどうしたらいいのか、
そして自分が幸せになるにはどうしたらいいのか、
先人たちは長年それを考えながら生きてきたはずで、必ずヒントがあります。
ジョブズもハマった「禅」のススメ
先人たちの教えを読み解くにはとても時間がかかりますが、
「禅」の教えはとてもシンプルにまとまっていて私は好きです。
数ある禅語の中から、この話題に合ったものを2つ紹介します。
「春色無高下 花枝自短長(しゅんしょくにこうげなく かしにおのずからたんちょうあり)」
…春の色の美しさには上下はないが、
…花枝はそれぞれ異なっていて、短いものもあれば長いものもある
花ひとつひとつを比べてみるとみな異なっているが、
それぞれが輝かせている「春の色」という本質に違いはない、ということ。
また個人的には、異なる花たちが合わさって「春」という全体として輝いているという事象が、
人と社会を連想させるような気がしています。
違いばかり強調してはいけない、
価値観すらも違っていることは当たり前の現代に合った言葉ではないかと思います。
「燕雀安知鴻鵠志(えんじゃくいずくんぞこうこくのこころざしをしらんや)」
…燕や雀のような小さな鳥に、どうして大きな鳥の志が分かるだろうか。
器量の小さな人間には、器量の大きな人間の志が理解できるはずもない、という言葉。
自分が「誰のために」「何をしたいのか」によっては、
価値観の違いを乗り越えて事を成す必要があるかもしれません。
異なる価値観を持った相手に出会って、自分の価値観や志を変えたくない!と思ったときは、
この言葉を心に浮かべることで強さが得られるかもしれません。
ただ、解釈を間違えて傲慢になってしまっては危険です。
自分の中にも変えたくない部分と、変えても良い・変わっていく部分があると思いますが、
変えたくない部分を守りたい時のために、心の内で静かに持っておくべき言葉であると思います。
参考図書:








